OpenWrtにおけるデバイスサポートについてのざっくりとしたQAについてまとめます
A. 主なメーカーは以下を参照(I-O DATAなどで一部機種が漏れていることもあるので留意すること)
A. 価格が高いから
収入が細く、ただでさえWi-Fi 5 (11ac)対応機より高めであるWi-Fi 6対応機を確保する余裕はあまり無い。あとは、高いけど大体旧来と変わらず有線, 無線, あとはUSBポートがあるかどうか程度の違いくらいであるのに対して、USBポートのほかMicroSDカードスロットを搭載していたり、多機能であっても数が出た為に中古が安いなどの点がある業務用機への興味の比重が現在大きいというのも理由の一つではある
A. そこまでするモチベーションと経済的余裕が無いから
U-Boot modはその名の通りブートローダの置き換えを要する為、通常のサポートと比べて文鎮化リスクがある程度高くなる(サポート作業中はなおさら)。そのリスクを抱えてまで必要以上の領域を確保したいというモチベーションが然程無いことと、mediatek targetに属する機種は中古にしてもやや価格が高めであり、文鎮化した際の買い替えを前提とした作業を行うことはできないというのが理由。mediatek targetのほとんどの機種はRAW NAND又はSPI-NANDであり、SPI-NORのようにFlashライタで復旧することもできない
あとは、何らかの問題が起きた時や新規メジャーリリースの動作確認をする際に、デバイス内の全てを一旦メーカーファームウェアに戻すことが度々あり、その都度U-Bootなども含めて全て戻すのが手間であり事故る可能性もあることから、正直に言えば "面倒だからやりたくない" というのが大きい
選択肢として、やりたい人がサポートを追加するというのはある(というか欲しいならやってほしい、OSSなので)
A. 無線のMACアドレス周りの仕様に絡んで完全なサポートができない為、私的サポートのみ(musashino-build/openwrt - musashino) 削除済
WRC-733GHBKについても同様の理由から私的サポートのみ
A. WRC-1167GHBK2-SがMediaTek MT7621Aを搭載する一方、WRC-1167GHBK-SはRealtekのSoCを搭載しており、Realtek SoCはごく一部のスイッチングハブ向けSoCを除いてOpenWrtとLinux Kernelにおけるサポートが存在しないため、当該機種についてもサポート不可
A. -B/-Wは単純にWRC-1167FSのカラーバリエーションを示す接尾語で、FSAは簡易包装を示すのみでいずれも同一である為、使用可
A. 最新の公式ファームウェアにおいて、WebUIからのファームウェアアップデートが実質不可能な状態になっているほか、ブートローダからのコンソール不要な投入手段も存在するものの、デフォルト設定では正しく機能しない状態になっていることからOpenWrtの初回導入はシリアルコンソールを繋ぐ他無く、面倒なので投入せず私的サポートのみとした(musashino-build/openwrt - musashino) 削除済
WRC-1167GHBKも同様となっていることが見込まれるため、作業予定は無し
A. OpenWrtチームメンバー内でも基準があまり明確でないながらも、公式にサポートするデバイスの基準として "ブートローダの置き換えが必要であってもU-Boot等公式のコードにデバイス用コードを追加する形で済むこと" が存在すると思われる
AtermのNetBSD機はpepe2k氏の "u-boot_mod" を利用したものであることから、公式サポートとして投げ込む予定は無し
2024/10/30 追記: pepe2k/u-boot_modの代わりにmainline U-Bootを使用することで前述の基準を満たす形でサポートを行い、投げ込んでマージされた。WR8750NほかAR9344ベースの3機種と、WG1400HPほかQCA9558ベースの3機種の計6機種がサポート済み